同じ所をグルグルしないために

毎年夏が来るとその前の年の夏の暑さを忘れてる。
毎年夏には『今年が人生で最も暑い夏じゃなかろうか』なんて思ってる。

当然逆もあって、毎年冬が来ればその前の年の冬の寒さを忘れてて。
毎年冬には『今年が人生で最も寒い冬じゃなかろうか』なんて思ってる。

まぁきっとそんな事を思うって事はある意味で『時間は進んでて、自分は同じ所をグルグルしてない』事の証明なのかも。




丁度1年前までは同じ所をグルグルしまくってたけぇな。
そしてそのぬるま湯が居心地良くてずっと居たけぇな。
傷つくのが怖かったとか、そんな理由じゃなくって。
結局は自分が彼女との線引きを曖昧にしておいていたかっただけじゃった。
逃げ場を、逃げ道を作っておきたかっただけじゃった。
ある部分で彼女を尊敬してたから、それがはっきり出るのが怖かった。
彼女がいつも心の中に居て、それが消えるって事がもの凄く怖かった。



今でも彼女を見ると妙に感謝の念で胸が一杯になる。
もう1年も経ったのに。
何かそんな自分が物凄く情けない感じがしてる。
でも逆にこんなに人を好きになって尊敬できたのも初めてじゃった。
そんな自分を自分で責め続けるのは自分自身が辛くなるだけじゃとも思ってる。
そっから、『自分に自信を持って行こう』って思えたのはごく最近の事じゃった。













―本当にあの時に痛くても告白しといて良かった。